電機大手の米ゼネラル・エレクトリック(GE)が独ミュンヘン近郊のガールヒングにある研究開発拠点を拡大する。仏アルストムの重電部門買収で欧州事業の重要性が高まったためだ。製造業のデジタル化(インダストリー4.0)でドイツが中核市場となることも大きい。GEの欧州技術事業を統括するカルロス・ヘルテル氏が『ハンデルスブラット』紙に明らかにした。
ガールヒングの研究開発拠点は2003年に開設された。現在は外部の人材も含めて250人が勤務している。GEは同拠点を増築し、2021年までにキャパシティを倍増させる計画という。欧州市場を開拓するためには製品開発に現地の顧客ニーズを反映させる必要があるという事情が背景にある。
同拠点では現在、タービンなど大型機械の流体力学、大型エンジン・機械のパワーエレクトロニクス、医療機器、工場オートメーションの4分野に重点を置いて研究開発を進めている。GEはインダストリー4.0の今後の進展との関係で特に工場オートメーションで将来性が高いとみている。