総合医療大手の独フレゼニウス(バート・ホンブルク)は5日、病院子会社ヘリオスがスペインの民間最大手病院IDCサルー・ホールディングス(キロンサルー)を完全買収することで合意したと発表した。買収金額は57億6,000万ユーロで、フレゼニウスが行うものでは過去最大となる。ヘリオスは欧州最大の民間病院。今回の買収により事業地域をドイツ国外に広げるとともに、欧州最大手としての地位を一段と強化する。
キロンサルーはスペインで病院(43カ所)や外来医療センター(39カ所)を運営しており、従業員数は3万5,000人。今年は売上高で約25億ユーロ、営業利益(EBITDA)で4億6,000万~4億8,000万ユーロを見込む。
買収手続きは今年第4四半期~来年第1四半期に完了する見通し。ヘリオスはキロンサルーの買収により中期的に年5,000万ユーロのシナジー効果を見込む。