経営不振の独キッチン家具メーカー、アルノ(プレンドルフ)をボスニア系の独投資会社タホ・インベスターズ(Tahoe Investors)が実質的に傘下に収める見通しだ。タホはすでにアルノ株33.25%を確保しており、近い将来に株式公開買い付け(TOB)を実施。出資比率を最大50%へと引き上げる。
タホは現在、アルノ株16.52%を保有している。14日までにさらに2.65%を取得するほか、コールオプションを利用して米家電大手ワールプールが保有する同14.08%を今月末までに買い取る予定だ。
タホはボスニアの事業家一族ハスター家の投資会社。ハスター家はプレベント・グループを通して事業を展開している。プレベントは先ごろ、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)への部品納入を拒否し、VWを一時、生産停止に追い込んだことで一気に有名になった。最近は事業の多角化に乗り出しており、その一環としてアルノを傘下に収めるもようだ。アルノに対しては8月に2,000万ユーロを融資した。さらに1,500万ユーロを貸し付ける契約も締結している。