消費者景況感、7カ月ぶりの低水準に

市場調査大手のGfKが10月26日発表したドイツ消費者景況感指数の11月向け予測値は9.7となり、7カ月来の低水準を記録した。10月の確定値(10.0)からは0.3ポイントの低下。インフレ率が上昇基調にあることが響いた。

景気の見通しに関する10月の指数(11月向け予測値の算出基準の1つ)は13.0となり、前月(9月)の6.8から6.2ポイント上昇した。同指数の改善は4カ月ぶり。英国の欧州連合(EU)離脱決定のショックがひとまず消化されたことが大きい。独政府が今年の経済成長率予測を従来の実質1.7%から1.8%に引き上げたこともプラスに働いた。

所得の見通しに関する10月の指数(同)は前月を7.8ポイント下回る44.8となり、2カ月連続で悪化した。石油価格の底打ちを受けてここ数カ月、インフレ率が上昇していることから、可処分所得が実質的に減少する懸念が消費者の間で強まっており、高額商品の購入意欲に関する10月の指数(同)も3.4ポイント減の49.9へと落ち込んだ。ただ、両指数は長年の平均であるゼロを依然として大きく上回っており、水準自体は極めて高い。

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