化学大手の独BASFは10月27日の決算発表で、2016年12月期の営業利益(EBIT、特別要因を除く)見通しを据え置いた。ルートヴィヒスハーフェン本社工場で17日に起きた爆発・火災事故で利益が圧迫されるものの、「前期実績をやや下回る水準を確保する」とした従来予測を堅持した。減益幅が10%以下にとどまるとみている。
16年7-9月期(第3四半期)のEBIT(特別要因を除く)は15億1,600万ユーロとなり、前年同期比で5%減少した。基礎化学品とエネルギー部門がそれぞれ21%、48%の幅で減少し、足を強く引っ張った格好。高機能製品(45%増の4億6,400万ユーロ)と機能性化学品(34%増の4億9,700万ユーロ)は大幅増益を確保した。農業化学は前年同期の700万ユーロから9,700万ユーロへと急拡大した。
売上高は140億1,300万ユーロで、20%減少した。エネルギー取引事業を昨年9月末付で売却したことから、大幅な減収となった。純利益は27%減の8億8,800万ユーロへと落ち込んだ。