ベーリンガーの買収計画、欧州委が条件付き承認

欧州連合(EU)の欧州委員会は9日、独製薬大手のベーリンガー・インゲルハイムが仏サノフィの動物用医薬品事業を取得する計画を条件付きで承認したと発表した。ベーリンガーは一部の製品を手放すことを求められる。

この買収は両社が昨年12月に合意した事業交換の一部。サノフィの動物薬部門メリアルとベーリンガーの大衆薬部門が交換対象となる。評価額はベーリンガーの大衆薬部門が67億ユーロ、メリアルが114億ユーロで、ベーリンガーは差額の47億ユーロをサノフィに支払う。

欧州委は初期審査の結果、両社の動物薬事業は重複していることから、ベーリンガーのメリアル統合には競争上の問題があり、同分野の製品の値上がりを招く恐れがあると判断した。しかし、ベーリンガーがメリアルの動物用ワクチン、医薬品の一部を他社に売却することを提案したことから、その実施を条件に同取引を承認した。

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