生産者物価の下げ幅0.4%まで縮小、エネルギー除くと上昇に転換

ドイツ連邦統計局が18日発表した10月の生産者物価指数は前年同月比0.4%減となり、これまでに引き続き落ち込んだものの、下げ幅は前月の同1.4%から1ポイント縮小した。最大の物価押し下げ要因であるエネルギーの下落幅が狭まっていることが大きく、直近のピークである4月に比べると生産者物価の低下率は2.7ポイントも縮まった。エネルギーを除いたコアベースの生産者物価はプラス0.3%となり上昇へと転じた。

エネルギー価格の低下率は2.2%で、前月の同5.2%から大幅に縮小した。石油製品と電力がそれぞれ1.1%増、3.9%増となり上昇へと転じたことが大きく、暖房用灯油では上げ幅が4.7%、特別契約顧客向け電力では同5.0%に上った。軽油は1.2%増、ガソリンは0.7%増だった。

天然ガスは11.3%減と大きく落ち込んだ。産業向けは下落幅が13.9%に上った。

中間財は0.7%の低下で、飼料は6.6%、化学基礎品は1.9%の幅で下落。金属は1.5%減で、圧延鋼は1.6%下がった。貴金属は9.8%上昇した。

非耐久消費財は1.1%高くなった。バターが33.4%上昇。砂糖と食肉(家禽を除く)もそれぞれ6.7%、5.9%上がった。牛乳は5.9%減、家禽は2.0%減だった。

非耐久消費財と投資財はそれぞれ1.2%、0.6%上昇した。

10月の生産者物価指数は前月比では0.7%増と大きく上昇した。エネルギーが2.3%増となったことが大きく、石油製品と電力の上げ幅は各4.8%、5.4%に上った。中間財はマイナス0.1%、投資財と耐久消費財は横ばい、非耐久消費財はプラス0.3%だった。

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