フォルクスワーゲン(VW)「トゥーラン」の天然ガス車が燃料充てん中に爆発した9月の事故は、車両ガスタンクのさびが原因だったことが、ゲッチンゲン検察当局の調べで明らかになった。今後は責任の所在が焦点となる。
事故は9月9日、ドイツ北部のドゥーダーシュタットにあるアラール系のガソリンスタンドで起きた。目撃証言によると、爆発した車両は宙に浮き、周辺の車両は破片で損傷した。爆発音は数キロ離れた地点でも確認されている。運転手は重傷を負い、病院に運ばれた。
検察によると、充てんによってタンクの圧力が高まりガスが漏えいし引火した。
VWは6月、トゥーランの天然ガスモデルを対象にリコール(無料の回収・修理)を開始した。ガス容器が損傷すると必要な強度を保てなくなり爆発する恐れがあるためで、容器を交換する必要がある。対象は2006年式~2009年式の計5,900台。
爆発した車両はリコールの対象となっていたが、修理をまだ受けていなかった。検察は事故の責任がVWにないかどうかを今後、調べていく。当該車両を運転しないよう持ち主に呼びかける義務がなかったかが焦点となる。車両の持ち主に責任がないかも調べる。