輸入物価の下げ幅が一段と縮小、10月は0.6%に

ドイツ連邦統計局が29日発表した10月の輸入物価指数は前年同月を0.6%下回ったものの、下落幅は6カ月連続で縮小した。エネルギー価格の下落率が狭まっていることが大きく、直近のピークである4月(6.6%)に比べると輸入物価の低下幅は6ポイント小さくなった。エネルギーを除いた同物価の変動率はマイナス0.4%だった。

エネルギー価格は2.2%低下した。天然ガスが11.5%下落したことが最大の押し下げ要因。石油製品も1.3%下がった。原油は1.9%増となり、前月の同6.7%減から上昇へと転じた。石炭は7.5%増、電力は12.9%増と大きく上がっている。

鉱石では鉄鉱石が14.2%上昇。非鉄金属鉱石は変動がなかった。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は2.1%増だった。

非鉄金属は0.5低下した。銅とアルミニウム・アルミ合金とがそれぞれ8.2%、7.4%下落したのに対し、粗ニッケルは0.8%上昇した。

食品関係では穀物が5.5%低下。牛肉も2.1%落ち込んだ。牛乳・乳製品は5.1%増となり2カ月連続で上昇。豚肉とコーヒー生豆はそれぞれ11.6%、20.8%高くなった。

リグニン・セルロースは9.3%減とこれまでに引き続き大きく下落した。

輸入物価指数は前月比では0.9%増となり2カ月連続で上昇した。エネルギーが8.1%高くなったことが大きく、エネルギーを除いた輸入物価は0.2%増にとどまった。

10月の輸出物価指数は前年同月比0.1%減となり、10カ月連続で1年前の水準を下回った。前月比は0.3%の上昇だった。

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