オンラインバンク大手のコムディレクトが23日発表したドイツのフィンテック都市ランキングで、ベルリンはダントツの総合1位に輝いた。フィンテック企業数とこれら企業がベンチャー資本から調達した資金でともに2位以下を大きく引き離しており、同社のアルノ・ヴァルター最高経営責任者(CEO)は「ベルリンは別格の都市だ」と明言した。
フィンテックは情報技術(IT)を活用した斬新な金融サービス事業者。ベルリンは起業がドイツで最も盛んな都市であるため、フィンテックも多く集まっており、その数は9月時点で179社に達した。2位ミュンヘン(62社)の約3倍に上っている。ベンチャー資本から2012年1月~16年9月に調達した資金の総額も7億3,400万ユーロと、独フィンテック全体の57%を占める。
総合2位のミュンヘンは3位のハンブルクを資金調達額で下回ったものの、企業数ではハンブルクを上回った。フランクフルトは資金調達額が小さく4位にとどまった。ただ、同市のフィンテック企業数は14年に比べ115%増加しており、成長の勢いは最も強い。