ドイツ機械工業連盟(VDMA)は13日、独業界の今年の生産成長率が物価調整後の実質で0%となり、前年の0.8%から落ち込む見通しを明らかにした。新興国経済の低迷が響くため。来年は一部の新興国で回復が見込まれるものの、米国に次ぐ2番目に大きな中国向けの輸出が引き続き減少するうえ、英国の欧州連合(EU)離脱決定と米国の大統領選挙結果を受けて先行き不透明感が強まっていることから、1%の緩やかな伸びにとどまると予想している。
業界売上高は昨年の2,180億ユーロから今年は1%増えて2,200億ユーロとなる見通し。来年は2%増の2,240億ユーロを見込んでいる。
今年1-9月期の機械輸出高は1,166億ユーロで、前年同期を0.5%下回った。欧州向けは堅調だったものの、北米、南米、アジア向けが振るわず、足を強く引っ張った格好。中国向けは11.5%、米国向けは2.4%落ち込んだ。主要部門では空調設備機械が4.9%減、建設機械・建設資材製造機械が4.1%減、工作機械が3.4%減と減少幅が大きかった。パワーシステムは18.4%増と大きく伸びている。(表を参照)