輸入物価4年ぶりに上昇、主要物価の変動率がすべてプラスに

ドイツ連邦統計局が12月22日発表した11月の輸入物価指数は前年同月比で0.3%増加した。同物価の上昇は2012年11月以来で、4年ぶり。物価の最大の押し下げ要因だったエネルギーの価格が上昇に転じたほか、鉱石、金属も大きく上昇しており、物価が下がり続ける局面は終了したもようだ。川下の消費者物価、卸売物価、生産者物価の変動率はすでにプラスとなっている。

エネルギーは0.9%増となり、前月の2.2%減から上昇へと転じた。電力(+33.3%)と石炭(+23.2%)が全体をけん引。原油も1.5%高くなった。石油製品と天然ガスはそれぞれ3.7%、1.8%落ち込んだ。

鉄鉱石と非鉄金属鉱石はともに16.3%上昇。銑鉄・鉄鋼・鉄合金と非鉄金属もそれぞれ6.9%増となり、粗ニッケルは13.0%、粗銅は9.2%の幅で上がった。アルミニウム・アルミ合金は1.6%低下した。

肥料・窒素化合物は22.6%減と大幅に下落し、リグニン・セルロースと電子部品も各9.3%、3.8%下がった。

非耐久消費財は1.1%上昇。豚肉は16.5%、牛乳・乳製品は8.7%高くなった。

投資財は1.1%減となり、耐久消費財も0.9%落ち込んだ。投資財では特に、情報機器(-5.3%)の下落幅が大きかった。

輸入物価は前月比では0.7%増となり、3カ月連続で上昇した。エネルギーはプラス0.1%と上げ幅が小さかったものの、鉱石と金属は軒並み上昇。鉄鉱石は13.1%、粗銅は15.3%、粗ニッケルは7.7%高くなった。

エネルギーを除いた輸入物価は前年同月比がプラス0.2%、前月比がプラス0.8%だった。

11月の輸出物価指数は前年同月比で0.3%増となり、11カ月ぶりに上昇した。前月比は0.5%増だった。

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