米デトロイトの検察当局は9日、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の幹部がマイアミの裁判所に同日、召喚されることを明らかにした。同幹部はVW排ガス不正問題の隠ぺいで中心的な役割を果たしたとみられており、7日フロリダで米連邦捜査局(FBI)に逮捕された。
『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、この幹部の氏名はオリバー・シュミット。2014年から15年3月にかけて、米国の法務部門を統括してきた。事件発覚前年の14年末に現地当局に対し虚偽の技術情報を伝えていたとされる。
VWのユルゲン・シュタックマン取締役(販売担当)はロイター通信に、今回の逮捕が排ガス不正問題に絡んだものなのかどうか、経営陣には分からないとしたうえで「本当に驚いている」と述べ、予想外の事態であることを示唆した。