投資会社パンゲア(Pangea)傘下の独真空ポンプメーカー、ブッシュ(マウルブルク)は1月24日、同業ファイファー・バキューム・テクノロジーズに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。事業の拡大が狙い。ファイファーに対しては事前の予告をしておらず、ファイファーは同TOBを支持するかどうかを明らかにしていない。
ファイファー株を1株当たり現金96.20ユーロで買い取る。これは過去3カ月間の加重平均株価を約12%上回る水準で、同社を9億4,900万ユーロと評価したことになる。
ブッシュはファイファーの大株主ですでに29.98%を確保している。TOBは出資比率の上乗せが目的で、成立条件を設定していない。
ブッシュは化学、樹脂加工、食品、包装材産業向けの真空ポンプに強い。一方、ファイファーは分析・研究開発や半導体・太陽電池業界向けに強みを持つ。
ブッシュはTOB終了後もファイファーを独立した企業にとどめる考えで、従業員の整理も行わないとしている。