英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定を受けて欧州で活動する国際的な企業の7社の1社が同国からの事業移転を計画していることが、監査法人大手アーンスト・アンド・ヤング(EY)のアンケート調査で分かった。英国に代わる事業拠点としてはドイツを上げる企業が54%とダントツで多く、ドイツはブレグジットに伴う利益を最も強く享受する見通しだ。
EY独法人のフベルト・バルト社長は、EU域内市場に自由にアクセスできることは企業にとって重要なポイントだと指摘。ブレグジットで同市場へのアクセスを失う英国の魅力低下は避けられないとの見方を示した。
ドイツは経済が堅調で規模も大きいうえ、インフラや専門人材が充実し、政治・社会が安定していることが魅力となっている。オランダやフランスはブレグジットを称賛するポピュリスト勢力が強く、企業が進出を検討するうえでマイナス材料となっている。