自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)がインドの同業タタモーターズと提携交渉を進めているとの観測が浮上している。印『エコノミック・タイムズ』紙が報じたもので、交渉は進展した段階にあり、早ければ今月開催のジュネーブモーターショー(9~19日)で発表されるという。VWはメディアの問い合わせに、インド市場は成長戦略のうえで重要だとしながらも、潜在的なパートナーとの協議について述べるには時期尚早だとして明言を避けた。
同紙によると、両者はプラットフォーム、生産能力、技術の共同利用を検討している。具体的には◇タタが開発したプラットフォーム「AMP」をVWが利用する◇VWの技術的なソリューションをタタが利用する――を協議している。タタはこのほか、VWの小型車向けプラットフォーム「MQB A0」に関心を示しているという。
VWは新興市場の攻略に向けて低価格車「フォックス」の開発を行ったが、マルティン・ヴィンターコルン社長(当時)の要求する技術水準と価格を両立できず、とん挫した経緯がある。タタのAMPはVWの低価格車用プラットフォームとして投入されるもようだ。