エアバッグの大量リコール問題で財務が悪化しているタカタは2月23日、独子会社など3社を米同業のトランスダイム・グループに売却したと発表した。コア事業である自動車安全部品の製造・販売以外の事業を売却する方針の一環。譲渡価格は99億円(9,000万ドル)で、売却益は米国司法省との和解金の支払資金などに充当する予定だ。
トランスダイムに譲渡したのは独子会社シュロート・セーフティ・プロダクツと、米子会社タカタ・プロテクション・システムズ、同インテリアーズ・イン・フライトの3社。シュロートは独西部のアルンスベルクに本社を置く企業で、航空機、ヘリコプター、レーシングカー向けのシートベルトや軍用車両向けの乗員安全装置を製造している。2016年3月期の売上高は1,872万5,000ユーロだった。