青果にレーザーマーキング、包装材削減に向けプロジェクト

商品情報やロゴをプラスティック製などの包装材に明記する代わりにレーザーで青果の皮に直接焼き付けるパイロットプロジェクトを、小売大手のレーベグループが実施する。包装材の使用量を削減することが狙い。同社は昨年、プラスティック製のレジ袋販売を全面的に打ち切っており、レーザーマーキングの導入により環境に優しいというイメージを一段とアピールしていく考えだ。

欧州のスーパーなどでは農薬を用いた従来型の青果との取り違えを避けるため、有機野菜や果物をしばしば、あらかじめ包装して販売している。その結果、包装材の使用量が増加。有機食品の購入者は一般的に環境意識が高いことから、有機野菜などを購入すると資源の浪費・環境負荷の増大につながるというジレンマを抱えることになる。

レーベはこうした問題の解決に向けてパイロットプロジェクトを実施する。まずは有機アボガドとサツマイモにレーザーマーキングを施し、ノルトライン・ヴェストファーレン州にあるレーベ(一般スーパー)とペニー(ディスカウントスーパー)の計800店舗で今月中旬から4週間、試験販売を展開。顧客の反応が良好であれば、プロジェクトを全国に拡大する。

アボガドとサツマイモを対象に選んだのは、樹脂製のラベルがはがれやすいため。レーザーで皮を焼き付けても品質に影響はない。かんきつ類やザクロではレーザーマーキングを施しても焼き付けた文字などが数時間で消えてしまうという問題がある。

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