蓄電池システムの実証を日独が共同実施へ

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は21日、大規模ハイブリッド蓄電池システムの実証事業を実施することで、独ニーダーザクセン州経済・労働・交通省などと基本合意したと発表した。再生可能エネルギー電力の利用増加に伴い不安定化している電力需給を、異なる種類の蓄電池を併用することで調整するシステムの構築とともに、同システムを用いた新しい電力取引事業のビジネスモデル確立を目指す。

NEDOの委託先である日立化成、日立パワーソリューションズ、日本ガイシの日本3社と、同州内のエネルギー事業者であるEWE AGが実証事業を実施する。期間は4月から2020年3月までの3年間。予算総額は28億8,000万円に上る。

日立化成は高出力な充電・放電が可能なリチウムイオン電池、日本ガイシは大容量で長時間の充電・放電が可能なNAS電池、日立パワーソリューションズは「電力系統情報および蓄電池制御システム」を提供。EWE AGの電力取引システムと連携し、安定した電力需給を実現する。

ニーダーザクセン州は風力発電量がドイツで最も多いことから、NEDOは実証事業の地域に選定した。

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