温暖化ガス排出量3年ぶりに増加、昨年は9億600万トンに

連邦環境庁(UBA)の発表によると、ドイツの温暖化ガス排出量は昨年、二酸化炭素(CO2)換算で9億600万トン(暫定値)となり、前年を400万トン(0.4%)上回った。増加は3年ぶり。交通セクターで540万トン(3.4%)増えて、全体が強く押し上げられた格好だ。UBAのマリア・クラウツベルガー長官は、交通セクターの排出量が1990年に比べ200万トン増加していると指摘したうえで、同セクターの排出削減に向けて取り組まなければ、温暖化ガス排出量を2020年までに90年比で40%引き下げるという政府目標は達成できないと危機感を示した。16年は90年比の削減幅が27.6%にとどまった。

同長官は交通セクターで排出量が増えた理由を◇石油安で自動車燃料の価格が下落した◇トラック走行料金(マウト)が低すぎる――の2点を指摘。対策としてマウトの課金対象をすべての道路とトラックに拡大することを提言した。

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