独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは3月30日、レーダーやセンサー技術を専門とする独アスティックス(Astyx)の資本の45%を取得したことを明らかにした。アスティックスが持つレーダー・センサー製品をZFの自動運転技術に活用するのが狙い。ドイツ経済紙『ハンデルツブラット』によると、出資額は数千万ユーロの規模に上るもよう。
自動車部品メーカーは自動運転技術の開発に力を入れており、センサーやAI(人工知能)関連企業の買収や人材獲得の競争が激化している。ZFは昨年ハンブルグに拠点を置くセンサー開発会社、イベオ(Ibeo)を買収したほか、今年に入り自動車向けの人工知能(AI)を開発するエヌビディアとの提携を発表している。
ミュンヘン近郊のオットーブルンに拠点を置くアスティックスはダイムラーベンツ・エアロスペース(現EADS)からのスピンオフ企業で、1997年の設立。高周波センサーと同モジュールを生産し、自動車部品メーカーや航空宇宙関連企業などに供給している。