菓子メーカーが損賠請求、砂糖カルテルで

砂糖メーカーがドイツで結んでいたカルテルで被害を受けたとして顧客の菓子大手シュトルクが損賠賠償の支払いを請求している。同カルテルの参加企業に対しては35件以上の損賠訴訟が起こされており、請求総額は5億ユーロを超える。これらの企業は顧客に損害は出ていないとしており、全面的に争う構えだ。

カルテルを結んでいたのはファイファー・ウント・ランゲン(Pfeifer & Langen)、ジュドツッカー(Suedzucker)、ノルトツッカー(Nordzucker)の3社。3社は販売地域を分け合うために、各地域での販売価格と販売量を取り決めていた。カルテルは最も古いもので1990年代半ばまでさかのぼり、立ち入り調査が実施された2009年まで行われていた。

ドイツ連邦カルテル庁は14年、3社に合わせて約2億8,000万ユーロの制裁金支払いを命令。これを受けて3社の顧客企業は損賠訴訟を起こしており、15年にはネスレなど20社がマンハイム地方裁判所に提訴した。

シュトルクは同カルテルで8,500万ユーロの被害を受けたとして、ハノーバー地裁に提訴。4日に裁判が始まった。

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