BMW―年産能力300万台に引き上げか―

高級車大手の独BMW(ミュンヘン)が生産能力を2022年までに60万台増やし約300万台とする計画のようだ。同社は高級車世界1位の地位を昨年、競合ダイムラーのメルセデスブランドに奪われており、首位奪回を狙っているとみられる。経済紙『ハンデルスブラット』が社内情報として報じた。同社は報道内容へのコメントを控えている。

同紙によると、BMWは中国と北米を中心に生産能力を引き上げる計画で、中国は今年の30万台から22年までに最大60万台、北米は同41万台から最大75万台へと拡大する。独本国の工場では需要の拡大を受けて生産台数を増やす。

新たな生産能力は特にオフロード車に振り向ける。同社の予想以上にオフロード車市場が拡大しているため、需要の取りこぼしをなくす考えだ。

新モデル攻勢もかける考えで、来年末までに計40の新モデルないしモデルチェンジ車を投入する。

このほか、生産ラインの柔軟性を高めることを計画しており、2021年以降はすべての工場で電気自動車、ハイブリッド車、エンジン車を混流生産できるようにする。

「BMW」ブランドの昨年の販売台数は200万3,359台で、前年を5.2%上回ったものの、メルセデス(11.3%増の208万3,888台)に比べて増加幅が小さく、高級車トップの座を明け渡した。

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