太陽電池モジュール大手の独ソーラーワールドは11日、地元ボン区裁判所に会社更生手続きの適用を申請した。同社は太陽電池価格の下落で業績不振が続いており、2016年まで6年連続で赤字を計上してきた。経営陣は事業の現状と太陽電池価格のさらなる下落見通しを踏まえると業務を継続できないと判断。自力再建を断念した。子会社についても会社更生手続きの申請を検討する。
ソーラーワールドはかつてドイツの太陽光発電業界の看板企業で、同社のフランク・アズベック社長は「太陽王」とも呼ばれていた。だが、中国製品による価格破壊が原因で業績が悪化。16年決算で9,194万ユーロに上る巨額の純赤字を計上したことから、3月末に経営再建計画を発表し、19年までに黒字転換を果たす目標を打ち出していた。
ソーラーワールドは4年前にも経営破たんの危機に直面した。このときは債権放棄と増資を柱とする再建計画で乗り切った経緯がある。