一般世帯のエネルギー消費量がドイツで減少していることが、連邦統計局の発表で分かった。それによると、国内世帯全体の2015年のエネルギー消費量(家屋のみ)は気温調整後の実質で6,550億キロワット時(kWh)となり、05年を5.7%下回った。エネルギー消費全体の70%を占める暖房で消費量が9.5%減少したことが大きい。
暖房のエネルギー消費量が低下したのは、断熱改修補助金などを背景に1平方メートル当たりの消費量が15.6%減少したため。世帯数と居住面積はそれぞれ4.8%、6.6%増加したものの、その影響は十二分に相殺された格好だ。
エネルギー源をみると、全体の4割を占める天然ガスが7.2%減少。石油は25.4%後退し、全体に占める割合は05年の25.1%から19.9%へと縮小した。
05年に比べて使用量が増加したのは木質燃料・太陽熱・ヒートポンプ(増加率53.9%)と地域熱(同18.5%)。木質燃料は補助暖房としての需要が拡大しており、一世帯住宅の30.2%が薪や木質ペレットを燃料とする暖房を備えている(14年時点)。