自動車部品大手の独マーレ(シュツットガルト)は24日、車載電子部品の開発・製造を手がけるスペイン企業ナガレス(Nagares)の買収手続きが完了したと発表するとともに、バレンシアにあるナガレスの開発拠点を電子部品分野のグローバル・コンピテンスセンターに格上げすることを明らかにした。同開発拠点を設備、人材面で大幅に拡充する。
ナガレスは制御機器、電子補助部品向けのパワーエレクトロニクス、電気駆動車向けパワーコンバーターなどを手がけており、スペイン国内に工場4カ所、開発センター1カ所(バレンシア)を持つ。
マーレはピストンシステムやシリンダー部品、吸排気系部品、空調システム、エンジン冷却装置の有力メーカー。電気駆動車の普及に伴い今後、エンジン車両の需要が減少すると、ピストンシステムやシリンダー部品など同社の主力製品の需要も縮小していくことから、今後の成長につながる新たな事業分野の開拓を強化している。ナガレスの買収により制御機器、パワーエレクトロニクス事業に参入した。