独電気電子工業会(ZVEI)が9日発表した独電機業界の4月の新規受注高は前年同月比0.6%増と小幅な伸びにとどまった。国外受注は3.5%増えたものの、国内が2.9%減少。全体の伸びが押し下げられた。1~3月期は前年同期比10.2%増と大きく伸びており、ZVEIのチーフエコノミストは「(4月は)拡大のテンポが正常化した」との見方を示した。
1~4月の新規受注高は前年同期比で7.9%増加。国内と国外がともに同じ伸び率となった。
物価調整後の4月の生産高は前年同月比で5.8%減少し、11.7%増となった前月から大幅に悪化した。イースター休暇の影響で比較対象の2016年4月に比べて営業日数が3日少なかったことが響いた。1~4月の同生産高は前年同期を4.1%上回った。
4月の業界売上高は前年同月比1.4%減の142億ユーロに落ち込んだ。国内が6.0%減の67億ユーロに後退。国外は2.7%増えて75億ユーロに達した。
1~4月の業界売上高は前年同期比6.0%増の601億ユーロで、内訳は国内が2.6%増の285億ユーロ、国外が8.9%増の316億ユーロだった。
5月の業界景況感指数はドイツ統一後の最高となった前月を下回ったものの、高い水準を維持した。事業の現状と今後6カ月の見通しを「良い」とする回答がともに「悪い」を大幅に上回った。