自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は6月28日、無線LAN機能を搭載したモデルを2019年から販売すると発表した。車車間・路車間通信を通して車両周辺のリスク情報を瞬時に共有できるようにし、交通事故を減らすが狙いだ。
VWが販売予定のモデルは高度道路交通システム(ITS)向け通信規格「IEEE 802.11p」に準拠した無線LAN技術を搭載しており、車両の約500メートル圏内の情報を共有できる。例えば運転者の視野に入らない交差点の横断歩道を人が歩いている場合は、それをセンサーで捉えた他の車両やインフラから情報を受信。運転者は横断歩道上に人がいることを、交差点を曲がる前に知ることができるため、事故を起こさないよう注意できる。路上凍結や前方車両の急ブレーキといった情報も共有対象となる。
同規格は標準化されており、VW以外のメーカーも採用する。搭載車両が多ければ多いほど、事故予防の効果が高まる。