自動車部品製造の独テクフォア(オッフェンブルク)がインドの親会社アムテク・オート(Amtek Auto)から財務的に独立した。広報担当者がロイター通信に明らかにしたもので、「融資者の支援を受けて再び自主路線を展開できるようになった」としている。
アムテクは2013年、経営再建中のテクフォア(当時はノイマイヤー・テクフォア)を2億ユーロ未満で買収した。
アムテクは7月下旬に経営破たんした。同社に資金を供給していた米投資会社KKRはこれに先立って、アムテクの国外事業をシンガポールの信託会社の管理下に移管していたという。アムテクの独子会社のうちキュッパー(Kuepper)とレーゲ(Rege)はすでに経営破たんし、カイザー(Kaiser)は信託下に入っている。
ロイター通信によると、KKRはテクフォアの売却手続きを早ければ来年にも開始する考え。売却候補先としては昨年6月に武蔵精密工業の子会社となった独ハイ(Hay)が有力視されている。ハイはテクフォアの買収合戦でアクテムに敗れた経緯がある。
テクフォアはエンジン・駆動装置向けの部品メーカー。米国、イタリア、ブラジル、メキシコに子会社を持ち、従業員数は約3,000人に上る。売上高は約5億ユーロで、売上高営業利益率(EBITDAベース)は2ケタ台に達しているという。