太っていないにもかかわらず肝脂肪や高血圧などメタボの症候がある人は代謝異常が原因の可能性がある――。ドイツ糖尿病研究センター(DZD)のチームがそんな研究結果を専門誌『セル・メタボリズム』で発表し、注目を集めている。
代謝は生命維持のために摂取物を素材として人体が行う合成や化学反応を指す。同レポートによると、肥満でない人の18%は代謝異常を抱えており、そうした人では代謝が正常な人に比べ心筋梗塞や脳卒中、その他の循環器系疾患の発症率(および死亡率)が3倍、高い。また、代謝が正常な肥満の人よりも同リスクが高い。
これらの患者には代謝異常で足の脂肪が少ないという共通点がある。このためDZDの研究チームは足の脂肪が少ないうえメタボ症状も持つ患者について、代謝異常を疑う必要があると指摘している。
