長距離バス独最大手のフリックスブス(ミュンヘン)は16日、民間鉄道会社レオ・エクスプレスと提携すると発表した。レオ・エクスプレスがドイツで展開する長距離鉄道のチケットを自社サイトで販売。相乗効果を引き出し、独長距離鉄道市場を独占するドイツ鉄道(DB)に対抗する考えだ。
レオ・エクスプレスは5月に経営破たんした独長距離私鉄ロコモアの事業を引き継ぎ、24日からベルリン~シュツットガルト線を再開させることになっている。同区間の料金は早割で最低9.9ユーロと安い。
フリックスブスは長距離バス輸送サービスを安値で提供しDBから顧客を奪ってきた実績がある。長距離鉄道と連携することで利便性を高め、相乗効果を引き出す考えだ。
レオ・エクスプレスは2009年にチェコのプラハで設立された企業。フリックスブスは同社と15年から協業している。フリックスブスのアンドレ・シュヴェムライン社長は「長距離バスと鉄道を連携させる共同一貫輸送はすでに他の国で成果を上げている」と指摘。レオ・エクスプレスとの今回の提携の成功に自信を示した。