ドイツ連邦統計局が25日発表した7月の輸入物価指数は前年同月比の上げ幅が1.9%となり、前月の同2.5%から0.6ポイント縮小した。上昇率の縮小は3カ月連続。農産物で2.5%減となったほか、エネルギー価格の上げ幅が相対的に小さくなっていることなどが背景にある。
輸入物価を最も強く押し上げたのは全体の35%を占める中間財で、前年同月を3.7%上回った。鉄鉱石と非鉄金属鉱石がそれぞれ12.2%、16.3%上昇。銑鉄・鉄鋼・鉄合金と非鉄金属鉱石も各16.1%、7.0%上がった。ニッケルは8.7%下落している。金属以外では化学原料が6.6%上昇。電子部品は1.6%低下した。
非耐久消費財は1.3%高くなった。上げ幅が特に大きかったのは牛乳・乳製品で21.7%上昇。豚肉と穀物もそれぞれ7.9%、3.5%上がった。加工済みカカオは21.7%下落した。
農産物では生カカオの低下率が36.1%と大きかった。天然ゴムは13.3%上昇した。
投資財は0.6%下落した。通信機器・設備が5.5%低下。スマートフォンは22.5%安くなった。耐久消費財は0.8%落ち込んだ。
7月の輸入物価は前月比ではマイナス0.4%となり、5カ月連続で下落した。エネルギーはプラス0.7%で、エネルギーを除いたベースでは下落幅が0.5%だった。
7月の輸出物価は前年同月比がプラス1.5%。前月比はマイナス0.1%となり、3カ月連続で低下した。