照明大手の独オスラム(ミュンヘン)は23日、米国のソフト会社デジタル・ルーメンスを買収することで合意したと発表した。産業用IoT事業を強化することが狙い。買収金額は明らかにしていないものの、ロイター通信は消息筋の情報として1,000万ドルのケタ台の半ばと報じた。
デジタル・ルーメンスは2008年の設立で、大型建造物の照明、空調、暖房、シャッターを制御するソフトを開発。建造物に設置したセンサーで得られるデータを顧客が利用できるサービスも提供している。顧客はこれらのデータを分析することで、事業プロセスに大きな影響をもたらす要因を明確化し、同プロセスを最適化できる。食品大手のネスレや航空大手SASを顧客に持つ。従業員数は65人で、売上規模は1,000万ドルのケタ台の半ばという。
オスラムはビルや工場のデジタル化を事業拡大に活用する方針を打ち出しており、主力事業の照明を超えた分野を取り込む形で新たな事業モデルを構築していく考えだ。