ボッシュ―オールインワン型電動パワートレイン販売へ―

自動車部品大手の独ボッシュ(シュツットガルト)は8月31日、電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)向けの新たな電動パワートレインを開発したと発表した。従来の同社製品など他の電動パワートレインよりも効率が良いうえ、価格も低いとしており、同社は経営資源が限られる小規模な自動車メーカーのほか、大手メーカーにも売り込んでいく考えだ。2019年の市場投入を予定している。

ボッシュはモーターとトランスミッションで構成される電動パワートレインを12年に発売した。プジョー「3008」とフィアット「500e」に搭載されている。

新たに開発したのはモーターとトランスミッションに、電力を制御する機器であるパワーエレクトロニクスを加えた“オールインワン”型の電動パワートレイン。パワーエレクトロニクスを一体化することで部品点数を減らし、航続距離を伸ばせるようにした。部品の削減は販売価格の低下にもつながる。

顧客の幅広いニーズに対応できるのも同パワートレインの強みで、出力は50~300キロワット、タイヤを回すための力であるトルクは1,000~6,000ニュートンメーターの範囲で選択できる。また、前輪と後輪のどちらにも取り付けることが可能だ。重量は出力150キロワットの製品で約90キログラムにとどまる。

搭載可能な自動車の上限は車両総重量で7.5トンに上ることから、小型乗用車から大型SUV、小型商用車までの幅広い車種に投入できる。

同パワートレインを採用することで、顧客企業はEVなどの開発期間を短縮し、コストも圧縮できる。

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