自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は14日、イスラエルの新興企業ストアドット(StoreDot)と戦略協業合意したと発表した。ストアドットの急速充電技術「フラッシュバッテリー(FlashBattery)」をダイムラーのトラック向けに共同開発する。ダイムラーは今回、ストアドットの資金調達に応じ、取締役会に役員1人を送り込むことも取り決めた。出資額と出資比率は明らかにしていない。
ストアドットは2012年設立の企業。フラッシュバッテリーは同社が開発したナノ材料と有機材料を用いた電池分野の技術で、電気自動車(EV)の充電をわずか5分で済ますことができる。また、ブレーキで発生したエネルギーを効率的に電力として回生できることから、EVの航続距離が延びるメリットもある。
両社はフラッシュバッテリーの更なる開発に取り組み、電気トラックでの実用化を目指す。ダイムラーは同日発表した子会社三菱ふそうの電気トラック「eキャンター」に投入する考えを明らかにした。トラック以外の車両への投入も視野に入れている。