独バイオ医薬品開発モルフォシス(プラネッグ)のジモン・モロナイ社長は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に、開発中の悪性リンパ腫治療薬「MOR208」の治験結果が良好なことを明らかにした。当局の認可を取得できる可能性が極めて高いと判断しており、米食品医薬品局(FDA)から迅速承認制度を得るために現在、協議を行っている。
MOR208は従来の標準的な治療法が効かない約40%の悪性リンパ腫患者を対象とする医薬品で、モルフォシスは現在、抗がん剤「レナリドミド」との併用治療で治験の第二段階に当たるフェーズ2を実施中。対象患者数はこれまで34人だったが、今後80人に増やす予定だ。販売が許可されると、投与対象となり得る新規患者数は世界で年5万人に上るという。
迅速承認制度が適用されるかどうかの回答は年末までに得られる見通し。同適用承認の際の条件次第では市場投入時期が従来予想の「2020年末~21年初頭」から早まる可能性もあるとしている。