小型電池の有力メーカーである独ファルタ(エルヴァンゲン)は9月27日、フランクフルト証券取引所の「プライム・スタンダード」で新規株式公開(IPO)を実施した。市場の反応は良好で、初値は売出し・公募価格を約39%上回る24.25ユーロ達した。上場規模は2億3,350万ユーロで、そのうち1億5,050万ユーロをバルタ、残りを親会社であるスイス企業モンタナ・テック・コンポーネンツが取得。モンタナの出資比率は100%から65.1%へと低下した。
ファルタは公開益を事業の拡大に充てる方針で、ミヒャエル・トイナー監査役会長(親会社モンタナの最高経営責任者=CEO)は売上高を今後5~10年で昨年の2億1,400万ユーロから10億ユーロへと拡大する目標を明らかにした。中期的には電気自動車(EV)用電池事業への参入も視野に入れており、ファルタのヘルベルト・シャインCEOは「わが社にはそれに必要なノウハウがある」と自信を示した。
ファルタは自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)と共同でEモビリティの研究開発を手がける合弁会社を運営。墺グラーツ工科大学とは材料の共同研究を行っている。高級車大手BMWとの協業も検討中だ。
電池メーカーに対する市場の期待感は大きく、ファルタに先立って13日にIPOを実施した独ボルタボックスでは初値が売出し・公募価格を25%上回る30ユーロに達した。ボルタボックスは電気バスやフォークリフトなどの産業用車両向けにバッテリーシステムを生産している。