ドイツ連邦統計局が10月27日発表した9月の輸入物価指数は前年同月比3.0%増となり、上げ幅は2カ月連続で拡大した。同物価の35%を占める中間財が4.6%上昇したことが最大の押し上げ要因。同13%強を占めるエネルギーもプラス15.9%と伸び率が大きかった。エネルギーを除いた輸入物価の上昇率は1.6%だった。
中間財では鉄鉱石と非鉄金属鉱石がそれぞれ17.6%、25.7%上昇。銑鉄・鉄鋼・鉄合金と非鉄金属も各18.7%、10.7%上がった。金属以外では化学原料が7.2%上昇している。電子部品は1.8%低下した。
エネルギーでは石炭が39.9%増、石油製品が17.4%増、原油が15.5%増、天然ガスが11.2%増と2ケタ台の伸びを記録。電力も7.1%上昇した。
非耐久消費財は0.8%高くなった。上げ幅が特に大きかったのは牛乳・乳製品で19.3%を記録。バターでは56.2%に達した。加工済みカカオは28.5%下落した。
農産物では生カカオの低下率が30.3%、コーヒー生豆が同10.8%と大きかった。天然ゴムは10.9%上昇した。
耐久消費財は1.0%落ち込んだ。
投資財も0.7%下落した。下げ幅は通信機器・設備で5.0%と大きく、スマートフォンでは17.0%に上った。
9月の輸入物価指数は前月比も0.9%上昇した。エネルギーの上げ幅が5.8%と大きく、エネルギーを除いた輸入物価の上昇率は0.3%だった。
9月の輸出物価は前年同月比がプラス1.7%。前月比はプラス0.2%となり、5カ月ぶりに上昇へと転じた。