独航空最大手のルフトハンザ(フランクフルト)が10月25日発表した7-9月期(第3四半期)決算の営業利益(調整済み)は前年同期比32.2%増の15億1,800万ユーロと大幅に拡大した。運賃上昇と利用客・輸送荷物の増加で水準が押し上げられた格好で、売上高も11.1%増の98億1,000万ユーロと2ケタ台の伸びを記録した。
純利益は16.9%減の11億8,100万ユーロへと縮小した。比較対象の2016年第3四半期は特殊要因で水準が押し上げられており、その反動が出た格好だ。
経営陣は決算発表で、経営破たんした競合エア・ベルリンの部分買収について手続き完了時期が従来予想の年内から来年1月に延びる見通しを明らかにした。同買収が実現するとドイツの国内・EU線でルフトハンザの寡占が著しく強まる懸念があることから、独禁当局は厳しく審査する見通しだ。欧州連合(EU)欧州委員会のマルグレーテ・ヴェスタエアー委員(競争政策担当)は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙のインタビューで、買収審査手続きのなかで同社は取得予定の路線の一部を放出しなければならなくなるとの見方を示した。買収計画の承認申請は現時点で提出されていないという。