フォルクスワーゲン―量子コンピューターでグーグルと協業―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は7日、量子コンピューターの分野で米IT大手グーグルと協業すると発表した。グーグルの量子コンピューターを利用して渋滞緩和・解消、新素材、自動運転実現の前提となる先進的な人工知能(AI)の3分野で両社の合同チームが研究に取り組む。

量子コンピューターは量子力学の原理を情報処理に応用したコンピューター。特定の複雑な課題を従来型のスーパーコンピューターよりも大幅に早く処理できることから、幅広い分野での実用化に期待がかけられている。VWのマルティン・ホフマン最高情報責任者(CIO)は「VWは量子コンピューターを事業に投入するトップグループの企業でありたい」と発言。グーグルとの協業でこの目的に大きく近づくとして、期待感を表明した。

新素材開発では電気自動車(EV)用高性能電池の素材シミュレーションを行う計画だ。

VWは量子コンピューターの実用化に積極的に取り組んでいる。3月には、1万台のタクシーを対象とした北京での交通最適化プロジェクトが成功したと発表している。

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