コンチネンタル―農業向け事業強化へ―

自動車部品大手の独コンチネンタル(ハノーバー)が農業向け事業を強化する。自動車事業への依存度を引き下げることが狙いで、同社が持つ自動運転やビッグデータ解析のノウハウを農業分野に投入する考えだ。

自動車事業は同社の売上高(2016年405億ユーロ)の約70%を占める。車市場は堅調で、需要の拡大が続いているものの、経営資源が一つの分野に集中しているとリスクが大きいことから、自動車以外の事業の売上比率を現在の約30%から40%へと引き上げる考え。

その一環として農業向け事業を強化する。例えば自動運転で大きな役割を演じるソフトウエア、センサー、電子機器を農機大手のクラースやディア・アンド・カンパニー、クボタに売り込んでいく。情報を駆使した精密農業の分野にも熱い視線を送っており、ビッグデータ解析を通したサービスを農家に提供していく考えだ。精密農業市場規模が2020年までに12%拡大し約45億ユーロに達すると予想している。

コンチネンタルはハノーバーで開催中の農業技術見本市「アグリテクニカ」(12~18日)で農業のデジタル化(農業4.0)に関する新技術を公開している。

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