ドイツ連邦統計局が28日発表した10月の輸入物価指数は前年同月比2.6%増となり、上げ幅は前月の同3.0%から0.4ポイント縮小した。上昇率の低下は3カ月ぶり。同物価の13%強を占めるエネルギーの上げ幅が15.9%から10.3%に低下したことなどが響いた。エネルギーを除いた輸入物価の上昇率は1.8%だった。
輸入物価を最も強く押し上げたのは同物価の35%を占める中間財で、5.1%上昇した。鉄鉱石と非鉄金属鉱石がそれぞれ21.9%、27.8%上昇。銑鉄・鉄鋼・鉄合金と非鉄金属も各18.9%、12.6%上がった。金属以外では化学原料が7.7%上昇している。電子部品は2.4%低下した。
エネルギーで全体を最も強く押し上げたのは天然ガスと原油で、上げ幅はそれぞれ10.5%、9.1%だった。石炭は同28.8%、石油製品は9.8%。電力はマイナス11.7%と大きく落ち込んだ。
非耐久消費財は0.6%高くなった。上げ幅が特に大きかったのはフルーツ・野菜ジュースと牛乳・乳製品で各25.4%、13.1%を記録した。加工済みカカオは24.8%下落した。
農産物は2.3%落ち込んだ。生カカオの低下率が29.0%、コーヒー生豆が同15.8%と大きかった。
耐久消費財はマイナス1.2%だった。
投資財も0.6%下落した。下げ幅は通信機器・設備で4.4%と大きく、スマートフォンでは13.4%に上った。
10月の輸入物価指数は前月比も0.6%上昇した。エネルギーの上げ幅は2.8%で、エネルギーを除いた輸入物価の上昇率は0.4%だった。
10月の輸出物価は前年同月比がプラス1.5%。前月比がプラス0.1%だった。