ランクセス―中国に高性能樹脂の新工場―

化学大手の独ランクセス(ケルン)は23日、上海の北西およそ160キロの常州に高性能樹脂の新工場を設置すると発表した。中国で拡大する自動車、電機製品向けの需要を取り込むことが狙い。ランクセスが同国で展開する高性能樹脂工場は隣接する無錫に次いで2カ所目となる。

約2,000万ユーロを投じて常州の同社プラント内に高性能樹脂工場を建設する。年産能力は2万5,000トンで、2019年第2四半期から「デュレタン(Durethan)」「ポカン(Pocan)」ブランド製品を製造。自動車、電機業界向けに供給する。新規雇用35人を予定している。

自動車業界では車両軽量化に向けてこれまで金属製品を用いてきた部品を樹脂製品に置き換える動きが強まっている。中国は世界の新車販売の4分の1を占めるうえ、25年には同3分の1へと高まる見通しのため、ランクセスは高性能樹脂の需要が大幅に拡大すると予想している。同国の電機市場についても21年まで年およそ9%の成長を見込む。

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