川崎重工業―協働ロボットでABBと協業―

川崎重工業は27日、スイス電機大手ABBと協働ロボット分野で協業合意したと発表した。双腕ロボット分野を中心に知識の共有やロボット活用の促進を世界レベルで進めていく。

協働ロボットは人と同じスペースで衝突せずに働くことができるロボットで、これまで人が行ってきた肉体労働の多くを引き受ける。従来型の産業ロボットでは作業スペースが柵で区分されていたが、協働ロボットではそうした措置を取る必要がない。

両社は今回、協働ロボットと人が情報をやりとりするためのインタフェース(ユーザーインターフェース)を共同開発することを取り決めた。これにより、ABB製ロボットのユーザーは川重製ロボットを新規学習なしに利用できるようになる。オペレーティング・システム(OS)は共通化せず、製造やマーケティングも両社がそれぞれ展開する。

このほか、協働ロボットの利点に関する教育や、安全、プログラミングおよび周辺機器とのインターフェース、通信といった産業共通の基本技術の確立に向けても協力する。

ABB は世界初の協働型双腕ロボット「YuMi」を開発した。YuMi は小型電子部品の組み立てなどを分担できる。川重も人と安全に共存・協働できる双腕スカラロボット「duAro」を販売している。

両社は協業の第一弾として29 日に開幕する「国際ロボット展2017」にそれぞれの双腕ロボットを出展し、デモンストレーションを行う。

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