10月輸出6.8%増加、1~10月は初の1兆ユーロ台に

ドイツ連邦統計局が8日発表した10月の輸出高(暫定値)は前年同月比6.8%増の1,080億ユーロとなり、6カ月連続で拡大した。欧州連合(EU)のユーロ非加盟国とユーロ圏向けがそれぞれ9.1%、8.6%増加。EU域外向けは4.1%増だった。

輸入高は8.3%増の891億ユーロで、貿易収支の黒字額は0.5%増の189億ユーロに拡大。経常黒字はサービス収支と第二次所得収支(居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支)の赤字幅が膨らんだことから1.6%減の181億ユーロへと縮小した。

1~10月の輸出高は前年同期比6.3%増の1兆622億ユーロとなり、同期では初めて1兆ユーロの大台に乗った。EU域外向けが6.8%、ユーロ圏向けが6.6%の幅で増加。EUのユーロ非加盟国向けは4.8%増と伸び率がやや小さかった。独商工会議所連合会(DIHK)のフォルカー・トライヤー貿易部長はユーロ圏向けが好調なことを指摘し、ユーロ危機は完全に終息したとの見方を示した。

1~10月の輸入高は8.7%増の8,590億ユーロで、貿易黒字は前年同期比2.6%減の2,032億ユーロに縮小。経常黒字は3.8%減の2,015億ユーロへと落ち込んだ。

物価・季節要因を加味した10月の実質輸出高は前月比0.4%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。トライヤー部長は、英国、トルコ向けの減少やユーロ高が響いたとの見方を示した。

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