研究開発型製薬工業会(VfA)は18日、2017年に独市場に新規投入された特許薬の件数が前年比横ばいの31件だったことを明らかにした。希少疾病用医薬品が9件と前年(10件)に引き続き高い水準を保った。
新規特許薬の件数が最も多かった疾患分野はがんで、全体の3分の1強に当たる11件に上った。がんの原因と進行に関する研究が目覚ましく進歩していることが背景にあり、患者の免疫を活用するタイプの製品も複数あった。
2位は炎症で10件に上った。3位は感染症(4件)、4位は出血性疾患と神経疾患(ともに2件)で、心臓・循環器系疾患と代謝疾患はそれぞれ1件だった。
感染症治療薬のうち1件は多剤耐性菌に効果のある抗生物質だった。多剤耐性菌の増加を受けて製薬会社は新しいタイプの抗生物質開発に注力しており、現在2製品が認可手続きを受けている。(下のグラフ参照)