独工作機械工業会(VDW)が5日発表した独業界の2017年の生産高は前年比4%増の157億ユーロ(暫定値)となり、過去最高を更新した。輸出高が8%増の101億ユーロ(修理と保守点検を除く)と好調で全体をけん引。国内売上は3%減少した。
輸出をけん引したのは中国とアメリカ大陸向けで、ともに20%程度の伸びを記録した。ブラジル、メキシコ向けは平均を上回る伸びとなり、米国向けも好調だったという。
ドイツの工作機械輸出高はこれまでに引き続き昨年も世界1位で、2位の日本に大きく水をあけたとしている。生産高では中国が1位、ドイツが2位、日本が3位だったという。ドイツ製品はハイエンド品が中心で、NC工作機械の平均価格は中国製品(3万9,000ユーロ)の8倍の32万2,000ユーロに上っており、メーカー各社は品質で勝負している。
今年の独業界生産高は5%増えて初めて160億ユーロの大台に乗る見通しだ。欧州とアメリカ大陸向けの輸出が全体をけん引する見通し。アジア向けは今年好調だった反動で低迷するとみている。