インフィニオン―高周波パワー部品事業を米クリーに売却―

半導体大手の独インフィニオン(ミュンヘン)は高周波パワー部品事業(RFパワー事業)の大部分を米同業クリーに現金3億4,500万ユーロで売却すると発表した。経営資源を絞り込む考え。売却手続きはほぼ終了しており、近く完了の見通しという。

クリーは今回の取引により、移動通信インフラ向け半導体を手がける子会社ウルフスピードの事業を強化。特に炭化ケイ素(SIC)、窒化ガリウム(GaN)を用いる次世代パワー半導体の分野で競争力を高める。

インフィニオンは2016年、電動車や再生可能エネルギー、次世代移動通信(5G)インフラなどの成長市場で大きな役割を果たすパワー半導体と高周波パワーソリューションの分野で競争力を高めるために、クリーからウルフスピードを買収することで合意した。だが、米国政府の対米外国投資委員会(CFIUS)が安全保障上の懸念を示したことから、昨年2月に断念した経緯がある。

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