自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は1日、欧州カーシェア合弁カー2ゴー・ヨーロッパの資本25%を仏レンタカー大手ヨーロッパカーから譲り受け完全傘下に収めると発表した。ダイムラーはカーシェア事業を競合BMWのカーシェア子会社ドライブナウと合併する計画とみられることから、その準備として今回の取引を行ったもようだ。取引金額は明らかにしていない。
ダイムラーは車の借受場所と返却場所が異なる乗り捨て方式のカーシェア事業を、カー2ゴーで展開。欧州、北米、中国に計300万人強の利用者を持つ。
カー2ゴー・ヨーロッパは欧州事業を展開する合弁会社としてカー2ゴーとヨーロッパカーが2012年に設立した企業で、出資比率はそれぞれ75%、25%となっている。
BMWは1月、カーシェア合弁ドライブナウの資本50%をレンタカー大手ジクストから譲り受け完全子会社化すると発表した。ダイムラーとBMWはカーシェア事業を統合して足元の欧州市場で強力な基盤を築き、米ウーバーなどの競合が同市場に参入しにくい状況を作り上げたい考えとみられている。