コンチネンタル―MHV用電池システムで中国に合弁―

自動車部品大手の独コンチネンタル(ハノーバー)は7日、中国同業・四川成飛集成科技(CITC)と共同で同国に合弁会社を設立すると発表した。マイルドハイブリッド車(MHV)向けの48ボルト電池システムを開発・生産し、中国などアジアのほか、欧州と北米の顧客メーカーに供給していく。コンチネンタルは今回の合弁設立により、48ボルト電池システム事業に参入。48ボルト電源を用いたマイルドハイブリッドシステムを一手に提供できるようになる。

上海の西およそ160キロメートルの常州に新会社を設立し、年央にも事業を開始する。出資比率はコンチネンタルが60%、CITCが40%。48ボルト電池システムで世界有数の企業となることを目指す。

コンチネンタルはソフトウエアを含む電池管理システムを供給、CITCは子会社中航鋰電(洛陽)有限公司(CALB)を通して電池セルを供給する。電池システムの製造と各顧客ニーズに基づく開発、車両へのシステム統合は新会社が引き受ける。

MHVは内燃機関車に搭載されている発電機を強化して、内燃機関の補助モーターとしても利用できるようにした車両。電動機のみで自走可能なフルハイブリッドに比べると排気ガスの削減や燃費節約の効果が小さいものの、これらの効果を比較的低コストで実現できるメリットがある。48ボルト・ハイブリッドシステムは電池、モーター、および直流電圧を変換するDC-DCコンバーターで構成される。

コンチネンタルは今回、次世代車載電池の本命と目される全固体電池のセル生産に参入する可能性を今後も検討していくことを明らかにした。競合の独ボッシュは2月末、車載電池セルの生産に参入しない方針を打ち出しており、コンチネンタルはこれを踏まえてセル生産参入を断念しないと表明したもようだ。

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